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電気機器の損害額は大幅に増加している!

電気火災の損害額は大幅増加

 

 

【損害額の全体と放火は減少、電気は増加!】

 10年間の損害額の推移を見ると火災全体の損害額は1千億円代から900億円前後になり、火災全体の損害額は減少傾向と言えそうです。

 放火損害額は80億円前後から60億円前後になり、放火の損害額は減少傾向と言えそうです。

 電気火災100億円前後で推移していましたが、令和元年は200億円を超え電気火災の損害額は増加傾向と言えそうです。

 電気火災の中でも電気機器配線器具が共に増え50億円を超えました。

 

【電気機器の損害額が大幅増加!】

 火災件数は火災全体も放火火災も件数が減少している中、電気火災は増加しています。そのため損害額も増加していると考えられます。

 しかし、電気火災の10年前の件数は4,625件、令和元年は5,606件で件数の増加は2割程度です。これに対し10年前の損害額は104億円、令和元年は200億円で、損害額は2倍近くに増加しています。つまり件数の増加より損害額の増加の割合が多いです。

 特に電気機器の件数は10年前が936件、令和元年は1,633件で電気機器の件数の増加は1.7倍ですが、10年前の損害額は12.4億円で、令和元年は55.7億円と電気機器の損害額の増加は4倍以上です。

 

【調査技術の進歩で電気火災の損害額が増加?】

 「電気火災は物証が残りにくい!」のブログでも触れましたが、電気火災は全焼すると原因の特定は非常に困難です。首里城の火災は残念ながら原因の特定に至りませんでしたが、もし仮にテレビなどで指摘のとおり電気が原因で、その原因を特定することが出来たとしたら、電気火災の件数が1件増加、損害額は53億円増加となります。

 電気火災は全焼など焼損程度が大きいと原因の特定が難しいでが、その原因を特定することが出来ると、件数は1件増加ですが損害額は多額の増加になります。

 以前は解明出来なかった電気火災を調査技術の進歩により解明出来るようになったため電気機器の件数が増加し、件数の増加以上に電気機器の損害額が増加している可能性もあると思われます。

 

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